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NURSESTORY
04
助産師
私が目指す看護師像は「患者さんに笑顔で優しく接することができる看護師」です。
人と関わる仕事のため、これが一番大切な事だと思っています。

新卒で大学病院に入職

中途入職

5階西病棟に配属(分娩・産科病棟・産科外来・助産外来)

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助産師への道

大学は看護学部に入学しました。当時、看護師になりたいという強い思いはなく「将来は手に職をつけておいた方が良い」という母の勧めで選択したのが始まりでした。大学3年のとき、助産課程への選抜があり「チャンスがあればやってみたら」という母の言葉に再び背中を押され、助産師の道へ進むことになりました。大学の周りの友達が、国家試験の勉強真っ只中、いざ助産実習が始まると、楽しくて楽しくて仕方ありませんでした。

当時の私は、どんな事にも尻込みせず、結果は兎も角、チャレンジしたい怖い物知らずな性格でした。大切な母の言葉に導かれるがまま進んだ助産の道ではありましたが、患者さん達と触れ合う度に「自分のやりたいことはこれだ」と実習~国家試験までひたすら勢いで駆け抜けた日々でした。

「母の姿」と「父の姿」

大学を卒業し、助産師として大学病院の産婦人科に所属した私は、そこで様々な「母の姿」に出会いました。癌と戦う母親、愛する我が子を遺し旅立つ母親、家族の前では努めて気丈に、私達の前では弱音を溢す母親、笑って、泣いて、家族を深く想い、死と向き合う母親達がいました。また、頼り誇れる先輩達の背中を見て、先輩達の言葉を聞き、看護に触れて、私は10年弱同部署で働きました。分娩業務に携わりながら、婦人科の患者さん達に出会えた経験は、現在の私にとても大きな影響を与えています。

その後、病院内で異動の話があり、助産から少し離れて、看護師としての視野や経験を広げたい思いから、異動を迷わず決心しました。異動先は、血液内科、呼吸器内科、膠原病の混合病棟でした。初めて出会う男性患者さん。最初はとても戸惑いましたが、思いの他すんなり溶け込みました。抗がん剤治療、移植、呼吸器管理や終末期の看護、そこで初めて病気を抱えた「父の姿」そして彼らを囲む様々な家族にも出会いました。更に、3年間の救急外来を経て、母、子どもそして家族に寄り添いたいという自分自身の看護の原点に気付くことが出来ました。

助産師として分娩に立ち会うことはもちろん大きな醍醐味です。一方で、自分にとっては、全く違う分野での経験も出会いも全て、必死に悩み・葛藤しながらも最高に楽しかったのです。

転職を考えている方へ

あらゆる経験は、必ず次に繋がっていると思います。新たな職場に行けばなにか良いことが待っていると期待して転職する方の中には働き始めて挫折してしまう方がいます。自分にとってより良い環境は与えられるものではなく、自分で創ることも大切です。新しい職場で働き始めた当初は、どんな職場であろうとも不具合を感じることが、必ずあります。そんな時こそ、これまでの経験が背中を押してくれることもありますし、新しく出会ったスタッフに支えられることもあります。

過去20年で、産科の患者さん達も変わりました。世代も違えば、文化も価値観も言葉も違う。同じ看護を志すスタッフでさえ個性も考え方も本当に様々です。そんな中、特に、当病棟の良いところは、スタッフの個性が豊かで自分の活躍出来る場所を、上司や先輩、同僚が一緒に考え、一緒に努力してくれるところです。また、それぞれの世代が混じり合って、相互に刺激し合い、忙しさにかまけず、皆がいい看護をしたいと強く願っているところです。

現在は、マタニティヨガ、ベビーマッサージ、育児相談など様々なオンラインでのイベントを企画・開催しています。マタニティヨガ・ベビーマッサージインストラクターが病棟に複数名おり、病棟全体で、産前産後の妊産婦さんやご家族と繋がる支援活動を拡大しているところです。外来~病棟内での助産業務に留まらず、更に活躍出来る場所や、新たな関心・可能性をどんどん引き出し、キャリアアップを図れる環境だと思います。

新人さんに伝えたいこと

私の新人時代は、兎に角とんちんかんで、同時入職した7人の中で、一番先輩を悩ませたひとりでした。その当時の先輩や上司は、私の失敗や悩み、そしてどんな疑問にも、最後まで向き合って一緒に考えてくれました。多くの尊敬出来る先輩に囲まれて新人時代を過ごすことが出来たこと、それは何より私の財産です。

就職先には、あなたを大切に育んでくれる先輩・上司が必ずいると思います。まずは元気に一生懸命頑張ってほしいです。誰でも好きなことなら、大体頑張れます。誰のためでもなく自分のために、患者さんのために、なりたい自分を想像しながら取り組んで欲しいです。看護も助産も楽しいです。ここには一緒に頑張ってくれる仲間がいます。頑張って看護がしたい新人さん待っています。

コロナを経験して

どんなにもがいて悩んでも、自分の力ではどうにも出来ないことは必ずあります。この時代に自分が生きているからには、まず看護師・助産師として、病院内で自分のやるべき事を、日々全うするだけです。但し、病院から一歩出たら、家族がいてほっと出来る場所があり、何より頑張る源がある自分は本当に恵まれていると思います。こんな時代だからこそ一瞬一瞬を大切に味わうこと、家族そして健康であることに深く感謝することを改めて知りました。遠い家族や友人を想う時間もとても増えました。

今後の抱負

長生き出来るように身体を労りながら、世の頑張るお母さん達を一生懸命、自分の出来る形で応援し続けたいです。また、新人・後輩育成を通して、更に活気に溢れた病棟作りに貢献し、もっともっと助産師の底力を院内で発揮していきます。